中国企業税制入門
第一回:中国税制の概要
はじめまして、シンセンNACマイツの増田と申します。今月から数回にわたって、中国の税制についての基本的な内容についてわかりやすく解説していきたいと思いますのでよろしくお願い致します。第一回目は、中国税制の概要についてです。
1.中国の税収構成
図1は2003年度の中国の税収構成です。現在中国には約30種類の税目がありますが、その中で最も大きなウエイトを占めるのが増値税です。
また、間接税(増値税、営業税、消費税)の占める割合が高いことが日本の税収構成と異なり大きな特徴となっています。
図1 2003年税収構成 (国家税務総局の発表データにより作成)

2.各税目の基本事項
1のうち特に外資企業に関係する税目の基本的な内容は次のとおりです。
(1)増値税
・納税義務者:
中国国内で物品の販売又は加工、修理等の役務の提供及び物品の輸入を行う組織
及び個人が納税義務者となります。
日本の消費税のうち、物品の販売、輸入、加工等の役務に限定される付加価値税に
相当すると考えると理解し易いかと思います。
また、納税義務者は一般納税人と小規模納税人に区分されます。
・税率:基本税率は17%です。
・計算方法:一般納税人‥売上時の預かり税額−仕入時の支払税額
一定の小規模納税人‥課税売上高×徴収税率(6%又は4%)
・その他:仕入時の支払税額の控除(仕入税額控除)は、税務当局から販売される 「増値税専用領収書」(中国語で「増値税専用発票」、俗に”ファーピアオ“という。)記載の税額を控除します。(インボイス方式)
(2)営業税
・納税義務者:
中国国内で課税役務の提供、無形資産の譲渡及び不動産の販売を行う組織及び個人が納税義務者となります。
・税率:課税範囲により3〜20%(主は3%又は5%)
・計算方法:営業額×税率
営業額とは、課税の対象となる行為を行った場合に相手方から受領した代金等をいいます。
・その他:増値税と違い仕入税額控除がありません。
(3) 外国投資企業及び外国企業所得税
・納税義務者:
中国国内源泉所得又は国外源泉所得を有する外国投資企業(中国国内に設立された
独資(100%外国資本による出資)企業、中外合弁企業、中外合資企業)、或いは中国
国内源泉所得を有する外国企業(例えば建設工事の事務所など)が納税義務者とな
ります。日本の法人税に相当するものです。
・税率:外国投資企業は原則として、国税30%、地方税3%ですが、事業内容、地域などによって各種優遇措置があります。
・計算方法:外国投資企業は、課税所得額×税率、となります。
以上
文・増田昌弘(税理士)
NACマイツコンサルティング